子どもの副鼻腔炎(蓄膿症)

副鼻腔炎(蓄膿症)について

副鼻腔副鼻腔炎は、鼻の周りにある空洞(副鼻腔)が感染やアレルギーによって炎症を起こすことで発症します。副鼻腔は8つあり、薄い粘液の膜に覆われていて、それぞれが小さな穴で鼻の中に繋がっています。原因の多くは、風邪などによって起きた鼻の炎症が、副鼻腔の粘膜まで炎症が広がることです。風邪の炎症による副鼻腔炎は「急性副鼻腔炎」と呼ばれており、通常2週間程度の治療で回復していきます。
また、急性副鼻腔炎が長引いて、症状が3ヶ月以上続くと「慢性副鼻腔炎」となり
、完治が難しいため長期間の治療を行う必要があります。
副鼻腔は2歳頃から発達が始まり、17歳頃に完成します。新生児など、小さい子どもの副鼻腔は鼻の中に繋がっていないため副鼻腔炎にならないと言われています。しかし、4歳頃まで成長すると副鼻腔が発達して鼻の中とも繋がり、副鼻腔炎を発症しやすくなるため注意しましょう。

副鼻腔炎(蓄膿症)の症状

副鼻腔炎の代表的な症状は、ドロドロの黄色の鼻水(膿性鼻汁)です。
ドロドロな鼻水が鼻の奥からのどに降りる(後鼻漏)ことで、咳や痰が出ることもあります。
鼻詰まりによって、頭痛や集中力の低下、嗅覚の低下などを引き起こします。
風邪に伴って発症することが多く、似た症状があることから、副鼻腔炎に気づきにくいことがあります。
また、小さい子どもの場合、身体の状態を言葉で正確に伝えることが難しいこともあるため、しっかり様子を観察し、ご家族の方が気づいてあげられるよう心がけましょう。
風邪の症状が治まっても鼻の症状が残る、黄色い鼻水が続くなどの場合は、副鼻腔炎の可能性が高いため、注意しましょう。
発症してから4週間以内ならば急性副鼻腔炎で、3ヶ月以上に渡る場合は慢性副鼻腔炎へ発展してします。また、咳が長期間続く「慢性咳嗽」の原因となることもあるため、早めの治療が大切です。お子さんの症状で少しでも気になった場合には、すぐに受診しましょう。

副鼻腔炎(蓄膿症)の検査方法

副鼻腔炎は、鼻内所見や臨床症状、経過から診断を行います。また、鼻腔内の細菌培養検査、CT検査、単純レントゲン検査などの検査を行うこともあります。細菌培養検査には結果が出るまでに数日を要します。

副鼻腔炎(蓄膿症)の治療方法

鼻処置

鼻水の吸引や鼻内にお薬を噴霧するなど、鼻に対して処置を行います。

薬物療法

半分以上の方が自然に治癒するため、軽度な場合はお薬による治療が不要です。
ただし、症状の重度によっては、抗菌薬の投与が必要な場合もあります。
ペニシリン系やマクロライド系の抗菌薬を使用することもあり、マクロライド系抗菌薬の場合が3ヶ月以上の長期間の治療が必要になります。
また、炎症を抑えるお薬や鼻水をサラサラにするお薬を使用することもあります。

子どもが鼻をかめない時の対処法

鼻水の吸引お子さんが自分で鼻をかめないことが多くあります。口を閉じ、片方の鼻の穴を指で塞ぎ、静かに鼻から息を出すというのが、適切な鼻のかみ方です。お子さんの鼻のかみ方を観察し、正しく鼻がかめるようにサポートしてあげましょう。
その上で鼻がかめない場合は、チューブ式や電動式の専用の器具を使い、鼻水の吸引が必要になります。ただし、ご家族の方が口でお子さんの鼻を吸うことは避けてください。
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